救急救命士
救急の現場で医師と連絡をとりながら人の命を救う仕事をする救急救命士の道具と言えば
個人用感染防護具 | ゴーグル、高性能マスク、使い捨ての手袋、感染を防ぐ上下の服、シューズカバー等。救急救命士が病気の感染から身を守るために着用します。 |
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腕時計 | 救急活動は、時間との勝負です。処置や観察、搬送した際の時間管理、記録のためにも正確な時間がわかる時計は必須。また、患者の心拍数や呼吸数を測る際にも使用します。 |
聴診器 | 患者の心臓の音、呼吸の音、腹部の音を聞くために使用します。 |
ペンライト | 患者の瞳の大きさや、光の反射を確認するために使用します。 |
救急の現場で人の命を救うスペシャリストです。重度の傷病者を救急車で病院に搬送する間、医師の指示を受けて心臓や呼吸が停止している人に蘇生処置を行います。救急救命士の資格を持たない救急隊員では行えない、「呼吸が停止した人にチューブを入れて気道を確保する」「血液の循環を確保するための点滴をする」などの処置ができます。
ほかにも、止血、脈拍や体温、呼吸数、血圧の測定、顔色や意識があるかないかの観察をしたり、体温が低下している人にはからだを温めたりするなど、さまざまな処置をします。
救急救命士の勤務先は、そのほとんどが消防署です。中には、医療機関や救命救急センターで働いている人、自衛隊や海上保安庁、警察、警備会社などで働いている人もいます。
働く場所
消防署
救命救急士は、消防署で待機しながら119番通報で「救急出動」した救急車の中が、主な働く場所となります。24時間勤務で、勤務の翌日は1日休みになる勤務サイクルが一般的です。
出勤したら引き継ぎをし、資機材や車両の点検、搬送先のチェックをします。ミーティングや訓練を行いながら待機し、出動指令があれば現場へ向かいます。いつ入るかわからない出動指令に備えながら昼食とって待機します。指令があれば出動し、病院から戻ったら書類を作成します。出動に備えながら夕食をとります。指令があれば出動して救命処置にあたります。深夜は、出動の合間に仮眠をとり、翌日の朝まで待機します。この間も救命や体力向上のための訓練やトレーニングなどを行い、準備や体調を万全に整えて現場に臨みます。
働く場面
災害現場
救急救命士の所属する消防機関においては、地震、台風、洪水などの自然災害発生時や、大規模な交通事故や列車事故などの都市型の災害現場においても負傷者の救護にあたります。
大規模災害が発生した場合には、警察機関や自衛隊など関連する機関と協働して救助救出活動を行います。緊急時に、全国広域で助け合いができるように常日頃から活動訓練を実施しています。
地域や学校
防災訓練や関係機関との合同訓練を行ったり、学校や企業へ出向いて防災訓練の指導を行ったり、市民向けに救急救命講座を行ったりします。
仕事の様子を動画で見てみよう
救急救命士は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。受験資格を得るには、5つの方法があります。
インタビュー動画 実際に見てみよう
電子書籍 | 999ドクター~救急救命隊、出動!!~作画:那須輝一郎/原作:バーミー双六原作 | Kindle版 |
単行本、電子書籍 | プロジェクトX~挑戦者たち~ 命のリレー 出動せよ救急救命士 プロジェクトX[編]NHK「プロジェクトX」制作班 | NHK出版 |
360°ビュー
確認ドリル
救命救急士は、医師と連絡を取りながら救急救命処置を行う
腕時計は、救命救急士の必需品である
救急救命士のほとんどが病院に勤務している
救命救急士は、呼吸が停止した人にチューブを入れて気道を確保することができる
消防署で働く救急救命士は、1日12時間勤務である
救急救命士は、災害発生時に単独で活動することが多く、警察機関や自衛隊と協力することはない
救急救命士の仕事には、学校での防災訓練の指導や市民向けの救急救命講座も含まれる
消防士採用試験を受けて合格し、消防機関で消防隊員として勤務しながら救急救命士になる方法もある