救急救命士

01 秘密のポケット

救急の現場で医師と連絡れんらくをとりながら人の命を救う仕事をする救急救命士の道具と言えば

  • 腕時計うでどけい

    救急活動は、時間との勝負です。処置や観察、搬送はんそうした際の時間管理、記録のためにも正確な時間がわかる時計は必要です。

  • ペンライト

    現場で、患者かんじゃの瞳の中の光反射をみるために使います。

  • 感染防護用手袋てぶくろ

    ケガによる出血にともなう感染から身を守るための手袋です。

02 どんな仕事をするの?

救急の現場で人の命を救うスペシャリストです。重度の傷病者を救急車で病院に搬送はんそうする間、医師の指示を受けて心臓や呼吸が停止している人に蘇生そせい処置を行います。救急救命士の資格を持たない救急隊員では行えない、「心臓が止まった人に電気ショックや薬剤を与えて心臓の拍動はくどうを正常なリズムに戻す」「呼吸が停止した人にチューブを入れて気道を確保する」「血液の循環じゅんかんを確保するための点滴てんてきをする」などの処置ができます。

ほかにも、止血しけつ、脈拍みゃくはくや体温、呼吸数、血圧の測定、顔色や意識があるかないかの観察をしたり、体温が低下している人にはからだを温めるなど、さまざまな処置をしたりします。

03 どんなところ(場所や場面)で働くの?

救急救命士の勤務先は、そのほとんどが消防署です。中には、医療機関や救命救急センターで働いている人、自衛隊や海上保安庁、警察、警備会社などで働いている人もいます。

働く場所

  • 消防署

    救命救急士は、消防署で待機しながら119番通報で「救急出動」した救急車の中が、主な働く場所となります。24時間勤務で、勤務の翌日は1日休みになる勤務サイクルが一般的です。

    出勤したら引き継ぎをし、資機材や車両の点検、搬送先のチェックをします。ミーティングや訓練を行いながら待機し、出動指令があれば現場へ向かいます。いつ入るかわからない出動指令に備えながら昼食をとって待機します。指令があれば出動し、病院から戻ったら書類を作成します。出動に備えながら夕食をとります。指令があれば出動して救命処置にあたります。深夜は、出動の合間に仮眠をとり、翌日の朝まで待機します。この間も救命や体力向上のための訓練やトレーニングなどを行い、準備や体調を万全に整えて現場に臨みます。

働く場面

  • 災害現場

    救急救命士の所属する消防機関においては、地震、台風、洪水などの自然災害発生時や、大規模な交通事故や列車事故などの都市型の災害現場においても負傷者の救護にあたります。

    大規模災害が発生した場合には、警察機関や自衛隊など関連する機関と協働して救助救出活動を行います。緊急時に、全国広域で助け合いができるように常日頃から活動訓練を実施しています。

  • 地域や学校

    防災訓練や関係機関との合同訓練を行ったり、学校や企業へ出向いて防災訓練の指導を行ったり、市民向けに救急救命講座を行ったりします。

仕事の様子を動画で見てみよう

04 どうしたらなれるの?進学フロー

救急救命士は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。受験資格を得るには、5つの方法があります。

進学フロー

インタビュー動画 実際に見てみよう

05 職業を知りたい時におすすめの漫画、書籍、ドラマなど
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単行本、電子書籍プロジェクトX~挑戦者たち~ 命のリレー 出動せよ救急救命士 プロジェクトX[編]NHK「プロジェクトX」制作班NHK出版

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